土ドラ「グランマの憂鬱」モト冬樹インタビュー 村長・橋本役のモトが語る、グランマの「喝!」に込められた想い

ドラマ

資料提供=東海テレビ放送

村で巻き起こるさまざまな問題に、忖度なしで「喝!」。
萬田久子が村の総領・百目鬼ミキを演じる土ドラ「グランマの憂鬱」もいよいよ中盤。
個性豊かな出演者の中にあって、百目鬼ミキと阿吽(あうん)の呼吸を見せ、
村人とのパイプ役ともなっている村長・橋本文五郎を演じているのがモト冬樹です。
時に重みを持って、時にユーモラスなキャラクターを生き生きと演じる姿は必見。
今回のドラマについて話を聞くと、村の重鎮らしくこの物語が描くテーマや
「喝!」に込められた想いが見えてきました。

身近な出来事がテーマ、こんなドラマをやりたかった

――今回の役をいただいての感想は?
「刑事ドラマや医療ドラマ、恋愛モノといったさまざまなドラマの中にあって、この「グランマの憂鬱」で描かれる世界はとても平和じゃないですか。もちろんさまざまな問題が持ち上がるけれど、殺人事件やドロドロの不倫劇が起こるわけでもない。私たちの身近で起きる出来事を、とても丁寧に描いています。以前からこういうドラマをやりたいなと思っていたので、お話をいただいた時はうれしかったし、台本を読んで非常に面白いと感じました。私が演じるのはグランマをサポートする村長ですが、普段は村の人たちとも気軽に話をするような存在。そのメリハリを心がけながら演じています」

――都会で生まれ育ったモトさんから見て、百目鬼村のような村での暮らしは?
「ある意味、シンプルでいいですよね。お店がなかったり交通機関が整っていなかったりと、都会に住み慣れた人にとっては大変な部分があるかもしれない。でも不便になればなるほど、そこで暮らす人たちの人間関係が「濃く」なると思うんです。だって、皆でいたわり合って、助け合って生きていかなくちゃいけないから。そういう意味では百目鬼村みたいな場所で暮らすと、「生きていく上で何が大切なのか」が見えてくるんじゃないかな」

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ナチュラルな萬田さんが作る、現場の明るい雰囲気

――萬田さんのグランマっぷりはいかがですか?
「これまで共演したこともあるし、プライベートでも仲良くさせてもらっていますが、萬田さんは一緒にお仕事をしていて非常に楽しい人ですよね。ただ、こういう役は初めてだと思うし、常に凜としたグランマは優しくて可愛いイメージの萬田さんとは真逆のキャラクターだから、最初は苦労したんじゃないかな。でも萬田さんが本来持っている良さをグランマに合わせていけばいいと思っていたので、すぐに違和感はなくなりました。今では立派な、村の総領ですよ」

――現場の雰囲気はいかがですか?
「萬田さんのようなナチュラルな人が主役だからなのか、現場もみんな仲がいいし、いい意味で気を遣わなくていい、明るい雰囲気ですよ。足立梨花ちゃんも、喋ってみると気取りがなくて楽しいし。それと加藤柚凪ちゃんも現場を明るくしているよね。その一方で撮影が始まれば台詞を間違えないし、演技的にもすごく上手で。「この子、天才か?」と思いながら共演しています。将来が楽しみというか、ちょっと末恐ろしいよね(笑)」

グランマの「喝!」は、一人ひとりに対する道しるべ

――このドラマの面白さをどの辺りに感じていますか?
「題材となるのは、皆さんの周りで起こるような身近な問題ばかり。それをグランマが一刀両断のもとに解決していくというストーリーですが、実はグランマは決して「こうしなさい」と断定するわけではないんですね。それはきっと、同じ問題であっても人によって正解は異なるし、最後に決断するのはその人自身だから。グランマが「喝!」を通して、悩んでいる一人ひとりに最適な「道しるべ」を示してくれるところが面白み。基本は明るく楽しいお話ではあるけれど、実はそうした展開もドラマの内容に深みを与えているんじゃないかな」

――最後に、第4話の見どころについても教えてください。
「別れた妻が元夫の住む村に戻ってきて、さあどうする? という展開。さまざまな問題を取り上げるこのドラマの中でも、非常にナーバスなテーマに切り込んだ回です。この問題をグランマがどのように解決へ導くのかが、やっぱり一番の見どころですよね。個人的には夫婦でも恋人同士でも、「相手をどれだけ愛せるか」は「どれだけ許せるか」と同じだと考えているので、そんな視点でも見てもらえればと。そしてこの回に限らず、毎回さまざまな問題が起こるので、「自分だったらどうするのか」と考えてもらうと、一層楽しめると思います」

ストーリー
百目鬼ミキ(萬田久子)が総領を務める百目鬼村に、エレガントな雰囲気の女性がやって来る。それは15年ほど前に夫と娘を村に残して駆け落ちした律子(飯島直子)だった。律子が去った後、元夫の尾長勝二(梨本謙次郎)が男手ひとつで娘を育て上げたことを知る村民は、突然出戻ってきた律子を受け入れることができない。
そんな中、村では由真(足立梨花)のママ友を中心に小さな変化が起きていた。年齢を重ねても美しさを維持し続ける律子に心を奪われ、「美」に目覚めたのだ。「まずは紫外線対策だ」と、畑仕事にも完全防備で臨む女性が続出。いつしか由真とママ友も、亜子(加藤柚凪)たちが外で遊ぶ際には日陰で過ごすようになっていた。そんな様子を見かねたミキは・・。人は過去とどう向きあうのか? 年齢にどう抗うのか? まさに「見るアンチエイジング」ドラマ。
放送概要
【放送日時】2023年4月8日(土)~5月27日(土)
      毎週土曜23時40分~24時35分 (予定)
【放送回数】全8話(予定)
【企  画】市野直親(東海テレビ)
【原  作】高口里純「グランマの憂鬱」(双葉社JOUR COMICS)
【脚  本】森脇京子  阿久津朋子  遠山絵梨香  的場友見
【音  楽】鈴木ヤスヨシ
【主 題 歌】「鋼の騎士Q」 THE ALFEE (ユニバーサルミュージック)
【演  出】岡野宏信 長尾楽 雨宮由依 他
【プロデューサー】中頭千廣(東海テレビ)  小林和紘(FCC)  浅野澄美(FCC)
【制  作】東海テレビ  FCC

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