映画『コンビニエンス・ストーリー』英語字幕上映&公開記念トークイベントで、三木聡監督らがトークを

映画

(c)2022「コンビニエンス・ストーリー」製作委員会
資料提供=ライトフィルム

全国公開中の映画『コンビニエンス・ストーリー』。
8/19にはテアトル新宿で英語字幕上映&公開記念トークショーが行われ、
三木聡監督、企画・原案を務めたマーク・シリング、
本編にも役者として参加した小田ゆりえがMCとして登壇しました。

2007年に公開された『転々』の取材時からの付き合いという三木監督とマーク氏。
それから約10年後にマーク氏から作品を一緒に作れないかというメールが届いたという。
彼が身近な存在であるコンビニを異世界の舞台として選んだきっかけは東日本大震災。
「街中から物資が消えていく中でコンビニの存在は、砂漠の中のオアシスのように感じられた。コンビニしかない世界があったらどんな世界になるのか」という発想から
今作の原案が誕生したという。
そしてマーク氏が長年三木監督作品のファンであったことからプロットを送り、
三木監督は外国人の目から見た日本のコンビニの見え方について興味を持ったことから
制作がスタートしました。

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本作はファンタジア映画祭(カナダ・モントリオール)と香港国際映画祭にも出品され、
ファンタジア映画祭では三木監督とマーク氏は現地に足を運びました。
海外の観客からの反応を聞かれると、「もっと抵抗があると想像していたものの
予想以上に現地の観客たちが作品を受け入れてくれた」と話しました。
言葉が違うとジョークのニュアンスが伝わらないことも多々あるものの、
今作は映画も気に入ってもらいティーチインも盛り上がったとのこと。
マーク氏は「作品が面白くない場合、観客が帰ってしまうことがあり、
それを危惧していたというが最後まで残ってくれていて安心した」と言い、
三木監督から「上映が不安だったんだ?」と突っ込み笑いを誘っていた。

そして、今回MCを務めたのは、本作で温泉街の女将役を演じた小田ゆりえ。
小田が登場する温泉街は、三木監督によるとロケ地を探すのに特に苦労した場面だといい、
70年代の映画のようなノスタルジーさを感じさせる映像となっています。
赤や緑のライティングを用いておどろおどろしい雰囲気を作り、
ある種の異世界を感じるような場面に仕上げたとのこと。

日本ではまだ上映の少ない英語字幕上映については、
三木監督の作品は小ネタのギャグが多いことから翻訳が難しく、
これまでの翻訳作業には全て監督自身が立ち会ったそうです。観客からの
「直訳ではないものの、分かりやすく面白かった」という感想には笑顔を見せました。

最後に三木監督は「英語字幕上映の機会があればまたやりたい」と意気込みを見せました。
マーク氏は本作のポスタービジュアルのデザインにも触れ、
「自分の頭の中で描いていたイメージと近かったのでうれしく満足している」と。

【作品概要】
タイトル:コンビニエンス・ストーリー
出演:成田凌、前田敦子、六角精児、片山友希、岩松了、渋川清彦、ふせえり、松浦祐也、BIGZAM、藤間爽子、 小田ゆりえ、影山徹、シャラ ラジマ
監督・脚本:三木聡
企画:マーク・シリング
コピーライト:(c)2022「コンビニエンス・ストーリー」製作委員会
公式 HP:conveniencestory-movie.jp
公式 Twitter:@cv_story_movie
【ストーリー】
スランプ中の売れない脚本家、加藤(成田凌)は、ある日、恋人ジグザグ(片山友希)の飼い犬・ケルベロスに執筆中の脚本を消され、腹立ちまぎれに山奥に捨ててしまう。後味の悪さから探しに戻るが、レンタカーが突然故障して立ち往生。霧の中のたたずむコンビニ「リソーマート」で働く妖艶な人妻・惠子(前田敦子)に助けられ、彼女の夫でコンビニオーナー南雲(六角精児)の家に泊めてもらう。しかし、惠子の誘惑、消えたトラック、鳴り響くクラシック音楽、凄惨な 殺人事件、死者の魂が集う温泉町・・・加藤はすでに現世から切り離された異世界にはまり込んだことに気づいていなかった。

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