名作アニメ「エヴァンゲリオン」シリーズの最終章
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が、シリーズ最高のヒットとなっています。
「そんなに面白いなら、観てみようかな」と興味を持った人も多いのでは?
「エヴァ」シリーズは最初のTVシリーズ以降、たくさんの作品が登場していますが、
これから「エヴァ」を楽しみたい人は、一体どこから観始めればばよいのでしょう?
今回は、このテーマについてお話したいと思います。
※「シン・エヴァ」のネタバレを含むので、まだ観ていない人は読まないでください。
「シン・エヴァ」は、今までに一番納得のいった終わり方
私はTVシリーズから「エヴァ」にはまり、旧劇も新劇も全部観てきましたが、
「シン・エヴァ」は封切になった3/8に観てきました。
観た結果、面白かった云々よりも「スッキリした」という感想でした。
ラストシーンを観終わって、これほど爽快感を感じられた「エヴァ」は
今までにはありませんでした。
そもそも最初のTVシリーズ、第25、26話の結末は納得いかなかった。
第24話で渚カヲルが死に、すべての使途がいなくなった世界。
この後どうなるのか? と思いきや、シンジの内的世界の話に終始し、
ラストは登場キャラ全員がシンジを「おめでとう」と祝って大団円・・・。
いやいや、これはあくまでシンジの脳内の話ですよね?
それまでさんざん大風呂敷を広げてきた「人類補完計画」はどこへ行ったの?
って感じで、実際多くのファンから避難ごうごうでした。
その不完全燃焼を払拭すべく観た旧劇「Air/まごころを君に」では、
アスカの「気持ち悪い」で終劇って・・・。これも納得いかず。
大体、大好きなアスカがエヴァ量産機にボコボコにされるシーンなんて
2度と観たくないと思いました。
そういうやりきれない思いを抱えたオールドファンにとっては、
「シン・エヴァ」の終わり方は納得がいきました。
確かに、TVシリーズや旧劇の終わり方は、ある種アバンギャルドだし、
これはこれですごいアニメだったのかもしれません。
しかし我々としては、何か「救い」を感じられる終わり方が欲しかったんですよね。
中には「シン・エヴァは意外性がない」と辛い評価をする人もいるようですが、
あの”普通な終わり方をしない”庵野監督が、
あんなにきれいな終わり方を提示してきたこと自体、最大の「意外性」だったのでは?
ま、賛否両論ありますが、概ね「良かった」という意見が多いのもわかります。
個人的に「シン・エヴァ」で良かった点は、
トウジ、ケンスケ、委員長が再登場してシンジと交流するところ、
ヴンダーに戻ったシンジにミサトが本心を打ち明けるところ、
そして何よりアスカが「あの頃、シンジのこと好きだったのかも」と告白し、
シンジが「ありがとう。僕もアスカのこと好きだったよ」と返すところ。
でもシンジとアスカが結ばれるのではなく、
アスカはケンスケと、そしてシンジはマリと結ばれるところも◎ですね。
マリって、ただのサブキャラかと思っていたけど、結果的にすごく重要な役でした。
「シン・エヴァ」後、ファンの間でマリ人気が急上昇しているようですね。
私は昔からずーーっとアスカ押しですが、
「シン・エヴァ」を観て、マリもかなり好きになりましたよ。Ww
「序」→「破」→「Q」の順に、トータル約5時間で視聴
さて、そんな「シン・エヴァ」ですが、今話題になっているからと言って、
いきなり「シン・エヴァ」から観始めるは無謀でしょう。
とにかく、わけがわからないと思うので・・・。
では、この「エヴァ」シリーズ、何から観ればいいのか?
ここでちょっと整理してみたいと思います。
1995~1996「新世紀エヴァンゲリオン」(全26話)
1997「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」
1997「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」
1998「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に」
2007「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」
2009「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」
2012「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」
2021「シン・エヴァンゲリオン劇場版」←今ここ
最初のTVシリーズの第25、26話を新たに作り直したものが
劇場版の「Air/まごころを、君に」になります。
その前に公開された「シト新生」は、
TVシリーズの総集編と第25話の前半部分まで。
1998年の「DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に」は、
再度修正した「シト新生」と「Air/まごころを、君に」を合わせたもの。
これらが、いわゆる「旧劇」と言われます。
それから約10年の歳月を経て「新劇場版」4部作がスタートします。
この「新劇」は、オールドファンはもちろん、
新規のファンに届けるために作られたシリーズとのこと。
なので、これから「エヴァ」を観たいという人は、
「新劇」の「序」→「破」→「Q」の順に観るのがベストでしょう。
この3本ならトータル約5時間で観られます。
※ちなみにTVシリーズから旧劇、新劇(「Q」まで)を全部観ると、20時間以上かかります(!?)
とりあえず、「序」「破」「Q」の3本を観ておけば、
「シン・エヴァ」につながるので大丈夫です。
もちろん、時間に余裕のある方なら、TVシリーズ、旧劇を観てもOKです。
新劇の「Q」と「シン・エヴァ」は完全新作ですが、
「序」と「破」はTVシリーズとかぶるシーンも多いので、
見比べて「あ、ここが違う」と探してみるのも楽しいものです。
TVシリーズの1~6話は「新劇」の「序」と同じく、シンジとレイの話が中心。
8話からアスカが登場して、物語が大きく動きます。
アスカ登場の8話から12話あたりは、「エヴァ」シリーズの中で
最もハッピーな時間かもしれません。
後半になると、どんどんシリアスになり、鬱展開に入ってきますから・・。
個人的には、第11話「静止した闇の中で」がベストワンですね。
シンジ、アスカ、レイのやり取りが最も楽しいエピソードだと思います。
「エヴァンゲリオン」シリーズは、もちろんDVDでも観られますが、
U-NEXT、FODなど動画配信サービスで一気見すると便利ですよ。